申請者 | 乳腺外科医長 高橋 將人 | ||
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申請課題 | 24-12 | 早期乳癌へのラジオ波熱焼灼療法の有効性の検証と標準化に向けた多施設共同研究 | |
研究の概要 |
(目的)早期乳癌症例に対して非切除を前提としたラジオ波熱焼灼療法(以下RFA)を行い、5年温存乳房内無再発生存割合をPrimary endpointとしてその有効性を検証し、早期乳癌に対する標準治療としての位置づけを目指す。 (対象及び方法)Tis-T1(腫瘍径1.5cm以下)N0M0 Stage 0-Iの単発乳癌病変を有し、臨床試験参加を希望する患者で、術後の化学療法、放射線療法、ホルモン療法に耐えうる症例。また、重篤な脳梗塞、心筋梗塞、血栓塞栓症の既往歴がなく、全身麻酔に耐えうる症例を対象とする。 全身麻酔下で、体表面から乳房内病変に対して超音波ガイド下にラジオ波電極針を穿刺し、病変にラジオ波による熱焼灼を行う。 |
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判定 | 承認 |
申請者 | 統括診療部長 加藤 秀則 | ||
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申請課題 | 24-13 | 卵巣漿液性癌におけるTumor-initiating cell あるいはCancer stem cellマーカーALDH、CD133の発現と臨床経過との相関についての研究 | |
研究の概要 |
(目的)癌幹細胞マーカーであるALDH、CD133の発現をしらべ、卵巣癌における幹細胞の比率により治療成績予後が異なるか否かを検証する。 (対象及び方法)1996年から2007年まで当科にて手術および化学療法を行った卵巣漿液性腺癌2C から3C期症例を次の3群に分ける。 (検討項目) |
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判定 | 承認 |
申請者 | 放射線診療部長 沖本 智昭 | ||
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申請課題 | 24-14 | アスタキサンチンの抗酸化作用は放射線皮膚炎を抑制するか? | |
研究の概要 |
(目的)アスタキサンチンは、エビ、カニなどの甲殻類やサケ、タイなどの魚類に多く含まれる天然の赤橙食色素である。近年、アスタキサンチンの抗酸化作用は、紫外線や老化に伴う皮膚の慢性炎症反応を抑制する事が証明されている。そこで我々は、放射線治療の有害事象である放射線皮膚炎に対するアスタキサンチンの抑制効果の有無を世界で初めて調査する。 (対象)研究対象は、乳房温存術後の患者で、ECOG performance status(以下PSと略す) 0~1かつ、少なくとも50グレイ以上の局所放射線治療が施行可能な患者とする。 外来、入院は問わず、患者の年齢に制限は設けない。 前治療歴は問わないが、本臨床研究中、化学療法、分子標的薬治療等の皮膚有害事象を起こす可能性がある薬剤の使用は禁止する。ただし、ホルモン療法は許容する。 (方法)放射線治療と本研究への参加に承諾された当日に、パッチテスト(アスタキサンチンを染み込ませた専用絆創膏を照射野内に貼付し、48時間後に除去し判定)を行う。異常がなければ、担当医師(研究代表者)が照射野内の皮膚(乳輪外縁から3cmの部位を中心にした直径5cmの円)に対して、アスタキサンチンを適量塗布した後、第一回目の放射線治療を施行する。(照射翌日に、念のため72時間後のパッチテストの判定を行い、もし遅発アレルギー反応が認められた場合は、アスタキサンチンの使用を中止する。)以降、毎日、一日1~2回、同じ領域の皮膚にアスタキサンチンを患者自ら塗布する。放射線皮膚炎の程度は、毎週一回、担当医師(研究代表者)の診察(触診、指診、写真撮影、サーモ・ピッパーによる皮膚温測定、モイストチェッカー(MY-808S)による皮膚水分量測定、患者の自覚症状)で評価する。アスタキサンチンによると思われる皮膚の炎症が出現した場合は、ただちに使用を中止し、当院皮膚科にて適切な治療を行う。 |
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判定 | 条件付承認 | (説明書を修正することを条件に承認) |
申請者 | 血液内科科医長 黒澤 光俊 | ||
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申請課題 | 24-15 | 思春期・若年成人急性リンパ芽球性白血病におけるトランスクリプトーム解析(ALL202U-EWS) | |
研究の概要 |
(目的)思春期・若年成人急性リンパ芽球性白血病(ALL)の発症の原因となる遺伝子異常、及び重篤な有害事象の発症につながる遺伝子多型性をゲノムワイドの網羅的な解析を行うことによって同定する。遺伝子異常が単独または複合的に思春期・若年成人ALLの病態や予後に与える影響を検討し、分子病態に基づく新たな層別化システムを構築する。また、新たに同定された遺伝子の機能とその異常の解析により、ALLに対する新たな分子標的療法の開発へと発展させる。 (対象)JALSG ALL202-U試験において、登録症例に対し実施されたMultiplexキメラ遺伝子スクリーニング検査の残余検体(RNA)で、JALSG ALL202-U研究事務局(名古屋大学大学院医学系研究科血液・腫瘍内科学)に保管されている検体のうち、検体提出機関の倫理委員会において本研究への利用が承認されたもの。 (方法) |
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判定 | 承認 |
申請者 | 製剤主任 玉木 慎也 | ||
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申請課題 | 24-16 | 肺癌におけるマイクロRNAを考慮した個別化治療に関する研究 | |
研究の概要 |
(目的)マイクロRNAとがんの発生や悪性化における機能が明らかになりつつあるが、抗がん薬の有効性・安全性との関係はほとんどわかっていない。本研究は肺癌化学療法の有効性と安全性を向上させるため、化学療法の効果とマイクロRNAの関係を明らかにすることを目的とする。 (対象)研究参加施設において、肺癌患者で化学療法を受ける患者を対象とする。 選択基準:二十歳以上の成人で、本研究の参加にあたり十分な説明を受けた後、十分な理解の上、本人の自由意思による文書同意が得られた方。 (方法)血球数・血液生化学検査等で採取した血液のうち、検査後に廃棄する血液を分析する。採取された血漿もしくは血清からRNAを抽出し、マイクロRNAの発現量を測定する。 |
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判定 | 承認 |
申請者 | 2F病棟看護師 板橋 千明 | ||
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申請課題 | 24-17 | 化学放射線併用療法を行う頭頚部がん患者の思いの分析 | |
研究の概要 |
(目的)当病棟では放射線治療・化学療法開始時それぞれにオリエンテーションを行っている。しかし患者から「今の状況は正常な反応なのか」「この副作用は大体いつ頃まで続くのか」などの副作用に関する漠然とした不安が聞かれることが多い。その一方で、初発患者に限って併用療法を行うことから、副作用が強い時期にも「治るために頑張る」という完治への期待を表出される場合もある。これらの反応より、併用療法を受ける患者には不安のみならず期待を持って治療に望んでいるのではないかと考え、その患者の思いを明らかにする。 (対象及び方法)化学放射線併用療法を施行する頭頚部がん患者で、研究参加に同意を得られ、認知能力に問題のない者を対象に、半構成的面接を行い面接内容をKJ法でカテゴリー化し分析する。 |
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判定 | 承認 |
申請者 | 6B病棟看護師 小笠原 彩 | ||
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申請課題 | 24-18 |
前立腺全摘術後の尿失禁のある患者への関わり方 ~心理的ケアと尿失禁ケアの両を目指して~ |
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研究の概要 |
(目的)前立腺癌全摘出術を受けた患者が、退院後に不足と感じた尿失禁ケアの内容や実際に尿失禁を経験して感じた苦痛を調査し、そこから考えられる入院中の心理的ケアと尿失禁への指導内容を検討する。 (対象及び方法)2012年8~11月に前立腺全摘術をうけた患者を対象に、患者の退院前に研究の目的など詳細の説明をし、同意をえて、前立腺癌全摘術後を受け退院した患者の、初回の外来受診時に半構成的面接を実施する。半構成的面接で得た情報をKJ法でカテゴリー化し分析する。 |
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判定 | 承認 |
申請者 | 7F病棟看護師 萩原 七恵 | ||
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申請課題 | 24-19 | 初発乳がんステージIVの患者の受容に向けた関わり~面接を通して~ | |
研究の概要 |
(目的)乳癌ステージIVの患者の心理を知り、受容に向けた看護師の関わりを見出し、今後の看護に役立てる。 (対象及び方法)乳癌ステージIVと診断された初発乳癌患者1名に半構成的面接を実施し事例検討する。 |
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判定 | 承認 |