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乳がんについて

日本における乳がんの罹患率は年間約55000人程度と考えられますが、これは30年前の4倍です。12000人程の方が、年間乳がんにて命を落としています。北海道においては2000人以上の方が新たに乳がんを発症しております。その罹患数と死亡率は残念ながら増え続けています。

乳がんの発症には女性ホルモンが大きく関わっています。初経の早い方、閉経の遅い方、子供のいない方もしくは高齢で初産された方、肥満の方などは乳がんのリスクが高いと言われています。更年期障害の治療に用いるホルモン補充療法の一部が乳がんの発症リスクを高める可能性があります。
乳がんの発症リスクをサプリメントなどで低くすることは残念ながら今はできません。喫煙やアルコールの過剰摂取、ストレスのある不規則な生活はホルモン環境が乱れる可能性があり、生活習慣の改善が発病リスクを下げる可能性があります。

乳がんのほとんどは散発性といって遺伝と関係ないものですが、10数人に1人の乳がんは遺伝が関係しておこる乳がんがあります。遺伝子に変異があるかどうかを調べるためには、健康保険の適応がないため、遺伝カウンセリングを受けることの出来る特別な施設で自費で検査しなければなりません。

乳がんの発症する部位は乳腺があればどこでも発症します。ただし乳腺組織のボリュームは乳房外側上部が一番大きいため、この部位から発症する頻度が最も高くなっています。発症率に左右差はありません。片側の乳がんを発症した人は反対側に乳がんが新たに発症するリスクが乳がんを発症していない人と比較して明らかに高いことが判っています。

乳がんは自分で発見することができる可能性のある癌です。そこで乳がんから自分を守るためには、定期的な自己検診とマンモグラフィを併用した乳がん検診を受診することがとても大切です。マンモグラフィ検診の普及により非浸潤がんやしこりのとても小さな早期乳がんの発見率が高くなっています。早期に見つかれば治る確率も高く、抗がん剤などを受けずにすむ確率も高くなります。

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