当院は都道府県がん診療連携拠点病院であることから、原発乳がん手術患者以外に、他院から紹介される再発・転移患者も多く診療しています。治験・臨床試験なども積極的に行い、乳がん治療において北海道内で最も先進的な治療を患者さんに提供させていただいており、札幌市以外からも多くの患者さんが訪れております。
乳房再建に関して、当院で乳房切除時にエキスパンダーを挿入し、約半年間の拡張後保険診療で人工乳房(シリコンインプラント)を挿入することが当院ですべて行えるようになりました。アナトミカルタイプのインプラントも保険適応されました。オンコプラスティックサージャリー学会インプラント実施施設認定によると、北海道内で一次一期、一次二期、二次再建すべて認定されているのは4施設あり、当院もその中の認定施設のひとつです。また自家組織を用いた一期再建も行っております。乳房切除後時期が経過している二期再建にも対応可能です。
当科は腫瘍径1.5cm以下の限局性の早期乳癌を対象にラジオ波焼灼療法の安全性と有効性を評価する多施設共同研究に参加しております。乳腺腫瘍を切除せず体外より穿刺した針からラジオ波を放出し癌を熱で凝固壊死させる方法です。適応基準を満たせば先進医療Bにて施行できます。
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当科の手術実績
2010年の手術内容の分析では、乳がん手術の約58.7%に乳房温存療法が施行されております。73.4%にアイソトープ・色素の併用法にてセンチネルリンパ節生検を行い,腋窩リンパ節に転移がない症例には腋窩郭清を省略しています。 内視鏡手術やエキスパンダー挿入による乳房再建も取り入れています。詳細はこちら