がん診療について - 病院のご案内

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がん診療について

最高の技術・最新の医療機器で、専門性の高いがん治療を提供しています。

当院はがん治療を専門とする病院です。ご承知のように、がんの主な治療法には、1.手術、2.放射線治療、3.化学療法などがあります。早期のがんや、特定のがんではそのいづれかが単独で行われることも多いのですが、一般にがんが進行するほど、これらを組み合わせた複雑な治療が必要です。これを集学的治療と呼びます。それぞれの治療法の現況は次の通りです。

▼1.手術

がん治療の原則は、がん病巣を完全に取り除くことで、手術はその最も有効な手段といえます。最近の外科手術は色々な点で進歩・深化しています。

  1. がんの徹底した切除をめざす拡大手術(胸膜肺全摘術、骨盤内臓器全摘術、膵頭十二指腸切除など)
  2. 内視鏡や体腔鏡を用いた手術(胃・食道・大腸がんに対する消化管粘膜切除。乳房、肺、胃・大腸・直腸、腎・前立腺、子宮がんなどに対する胸腔鏡手術、腹腔鏡手術など)
  3. 手術支援ロボット(ダヴィンチ)を用いた先進的手術(前立腺がん、子宮頸がん、直腸がんなど)
  4. 血管吻合術を利用した再建手術(おもに頭頚部、整形外科領域など)
  5. 機能、形態を温存する手術(性機能を温存する直腸・前立腺がん手術、子宮・卵巣を温存する手術、喉頭機能を温存する手術、脱全摘後の尿路再建術、乳房の温存や再建術など)
  6. 術前治療後の手術(乳房・肺・胃・大腸・婦人科がん等の切除不能進行がんに対して抗がん剤・放射線治療後の手術療法)

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▼ 2.放射線治療

放射線治療は、手術療法・化学療法とともにがん治療に不可欠なものです。日本でも屈指の治療患者数(2015年 1190人)である当院には、4人の治療専門医、4人の医学物理士(博士3人)及び6人の放射線治療専門技師がいます。北海道でもトップクラスの充実したスタッフを誇っております。

体外照射は複数のリニアックを使った最適なエネルギーのX線や電子線を使用し、副作用の少ない治療を行っています。コンピュータ制御で、がん病巣だけに集中照射しながら、周囲の正常組織にほとんど照射されない定位放射線治療(2015年治療人数 脳17人 体幹部28人)やIMRT(強度変調放射線治療)(2015年治療人数 頭頸部29人 前立腺66人 その他27人)を症例に応じて実施しています。IMRTの進化形で短時間の高精度治療が可能な最新の治療法であるVMAT(強度変調回転照射)を積極的に行っています。さらに呼吸同期放射線治療やIGRT(画像誘導放射線治療)の導入で、より高精度の治療が可能となっています。

形態や機能を温存し、QOLを維持できる放射線治療は、根治的治療はもちろん進行がんや再発・転移がんに対しても有効です。

IMRT[強度変調放射線治療]

病巣へ放射線を集中させ、病巣の周りにある正常な組織への放射線の影響を最低限に抑え、治療を行います。

SRT[定位放射線治療]

小さな病変に3次元的に大量の放射線を集中照射し短期間で治療します。周囲の正常組織への被ばくを極力抑え、病変の部分にのみ高線量の照射が可能です。

IGRT[画像誘導放射線治療]

IGRT(画像誘導放射線治療)とは、治療寝台上でX線管球を用いてX線撮影とCT撮影を行い病変部へ正確に治療を行う治療技術です。

多発性骨転移の治療
多発性骨転移の治療

メタス卜ロン注〔一般名:塩化ス卜ロンチウム(89Sr)〕は、がんの骨転移による疼痛の緩和を目的とした治療用の放射性医薬品です。

この薬剤は、ス卜ロンチウム-89という放射線を出す物質(アイソ卜ープ)を含んでおり、骨の成分であるカルシウムと同じように骨に集まりやすく、骨転移部では、正常の骨より長くとどまり、その放射線の効果により痛みがやわらぐと考えられています。

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▼ 3.化学療法

我が国は今や、2人に1人が「がん」になり、3人に1人が「がん」で亡くなられる時代となりました。(がん)化学療法とは手術と放射線治療に並ぶがん治療3本柱のひとつで、抗がん剤を用いたお薬による治療のことです。化学療法は腫瘍を小さくする、手術後の再発を予防する、さらには手術で切除不能といわれた患者さんの腫瘍を縮小させて切除可能にする、など重要な治療法です。最新の抗がん剤や分子標的治療薬の導入により化学療法はがん治療を大きく変えました。化学療法は切除不能進行がんの患者さんの生存期間を延長させ、また、消化器がん・婦人科がん・頭頸部がんなどいくつかのがんにおいては化学療法、放射線や手術との併用療法でさらに治療効果を向上させました。白血病などの血液腫瘍領域においては通常の化学療法に比較して大量の抗がん剤を使用し、がん細胞を死滅させた後に造血幹細胞移植を行う治療も行われています。

薬剤部では、患者さんに安全に治療を受けていただけるよう、抗がん剤の投与量やスケジュールなどを、厳重にチェックをしています。また、実際に投与される抗がん剤を、専用の清潔な部屋(無菌製剤室)にて調整を行い、複数の薬剤師によるチェック体制を敷いています。

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最新の医療機器
MRI MRIPhilips Gyroscan Intera / Achieva 放射線を使わず、強い磁石と電波を使って写真を撮影する検査で、被ばくすることなく様々な角度のからだの断面が撮影可能です。 大腸カプセル内視鏡検査 大腸カプセル内視鏡検査 -PillCam® COLON2 - PillCam(R)COLON2小腸用カプセル内視鏡に続いて、平成26年1月から保険診療ができるようにりました。口から飲み込み、大腸の中を自動的に写真を撮影する、31.5X11.6mmのカプセル型内視鏡で、約10時間にわたり、4~35枚/秒の画像を送信し続けます。
日本では大腸癌は男女とも増加しており、特に女性の死亡者数第一位です。この検査は痛みがなく、体の負担が軽く、恥ずかしさもないことから、大腸癌の早期発見につながる契機になることが期待されています。
腹部の3D画像 腹部の3D画像 血管や骨・臓器などを、様々な方向の断面で表示させたり画像を立体化(3D画像)させて表示します。
64列マルチスライスCT 64列マルチスライスCT GE Optima CT660 血管や骨・臓器などを、様々な方向の断面で表示させたり画像を立体化(3D画像)させて表示します。 CT コロノグラフィー CT コロノグラフィー CTで画像から、大腸の3D画像や内視鏡で見ているかのような像(仮想内視鏡)を作り出します。大腸バリウム検査や内視鏡検査よりも体の負担が少なく、狭窄や癒着などで内視鏡が困難な方、内視鏡検査に不安や苦痛を感じる方にたいして行われます。 FDG-PET FDG-PET 島津2 Eminence G がんの場所や悪性度などを推測することができます。
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