1)腹腔鏡下副腎摘出術

最近では、ほと んどの副腎腫瘍の根治手術が腹腔鏡手術で行われるようになりました。
原発性アルドステロン症・クッシング症候群のほか、無機能性腺腫でも大きなものなど は副腎摘出術の適応となりますが、そのほとんどが
腹腔鏡手術で摘出を行うことができます。
褐色細胞腫や転移性副腎腫瘍なども多くの場合が腹腔鏡手術で治療が可能です。

2)腹腔鏡下腎 摘出術

大きさが7〜 10cm程度までの周囲臓器や静脈に浸潤のない腎臓癌は、お腹を大きく切らず侵襲の少ない腹腔鏡手術で根治的な摘出が可能です。
このほかすでに遠隔転移がある進行癌の場合でも腎を摘出した方が望ましい場合などもよい適応となります。
また腎細胞癌のみならず、腎盂癌・尿管癌の場合の腎尿管全摘術も腹腔鏡手術を併用することにより、小さな手術創で根治的 切除が可能なことが多くなっています。

なお腹腔鏡を用 いて腎摘出を行う方法には、経腹膜法・経後腹膜法などいくつの到達法があり、個々の患者さんに適した方法が選ばれることになります。