私たち人間のすべてが、がんという疾患について恐怖感を抱いていることは事実です。確かに、がん治療の最前線で肺がんと対峙する私たち医療スタッフにとっても、肺がんは克服しがたい難しい疾患です。しかし、私たちは病状説明の際、すべての患者さんに「肺がんは今すぐに死を迎える疾患ではない」ということと共に「肺がんは根治が難しい疾患ではあるが、ある程度のコントロールは可能な疾患である」ということをお伝えします。今日の肺がん治療は、10年前と比較して新しい抗がん剤や副作用抑制剤などの開発によって、治療成績は向上し苦痛等も軽減しました。そして、肺がんという疾患を抱えながらも社会へ復帰し、仕事や日常の生活を取り戻している人たちも少なくありません。私たち北海道がんセンター呼吸器科では、肺がんを怖がらずに、肺がんと付き合っていくという意識を持っていただき、世界各地から発せられる新しい臨床データを導入しながら私たち医療スタッフと共に治療に参画していただきたいと考えます。  

 

北海道がんセンター呼吸器科においては、がん治療専門施設として「告げるか、告げないか」ということを議論をするのではなく、「如何に事実を伝え、その後どのように患者さんに対応し援助していくか」ということが重要と考え、患者さんのすべてに病名の告知を行っております。がん告知に関する指針は、国立がんセンター「がん告知マニュアル」に準拠しています。

http://www.ncc.go.jp/jp/ncc-cis/pro/ic/020201.html

 

 

当科における入院治療に関しては、最新の臨床データをもとに、質の高い医療を患者さんに提供することを目的として、クリティカルパスを患者さん個々に作成し進めてまいります。(参照)
また当科のクリティカルパスや抗がん剤説明用紙には、検査等の項目のほかに、抗がん剤治療に使用する薬剤名や発生が予測される副作用等についても記載し、患者さん自身が、自身の身体に起き得る状況を理解し、医療者と共に治療に参画する意識を持っていただけるようにしております。そのために当科では、患者さんにお渡しするクリティカルパスを医師、看護師、薬剤師等も共有しておりますので、患者さん自身が受けられている治療等での不安や疑問等について、医療スタッフの誰もが的確な対応が取れる体制をとっています。

 

 


1. 良質かつ適切な医療を公平に受ける権利があります。
2. ご自身の病状について十分な説明と情報を受ける権利があります。
3. 自らの意志で治療を受け、あるいは選択し、拒否する権利があります。
4. 自分の診療記録の開示を求める権利があります。
5. セカンド・オピニオンを求める権利があります。
6. 人格の尊重とプライバシーの保護を受ける権利があります。


1. 必要な情報について正確に提供し、診療に協力する責任があります。
2. 十分に理解できるまで質問する責任があります。
3. 他の患者さまや職員の人格を尊重し、迷惑になる行為を行わないよう配慮する責任があります。
4. 病院内では規則を守る責任があります。