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胃薬を上手に使うためには、自分の症状にあった薬を飲むことが大切です。胃の調子が悪いといっても、胃酸の出すぎによる胸やけやゲップが出る場合、逆に胃酸の分泌が悪く胃がもたれる、食欲不振、むかむかする場合、またストレスや過労などで胃が痛む場合など様々です。
これらの症状にあった胃薬を飲みましょう。
○ 健胃薬 SM散など
生薬が主成分で、独特の香りと苦みにより唾液や胃液の分泌を促し、胃の働きを活発にし食欲を増進させます。配合されている生薬には苦味の強いものも含まれていますが、オブラートに包んで飲むと苦味の刺激がなくなり、薬の効果が落ちてしまいます。苦味を感じて飲むようにして下さい。
○消化薬 タフマックE、ベリチーム、ポリトーゼなど
食物中のでんぷん、タンパク質、脂肪、繊維素を分解する消化酵素で、消化を助ける働きがあります。食欲不振や消化不良などを解消します。
○制酸薬 炭酸水素ナトリウム、酸化マグネシウムなど
炭酸水素ナトリウム(重曹)や酸化マグネシウム等で胃酸を中和し、胸やけやゲップ等、胃酸の出すぎによる症状を改善する薬です。また、酸化マグネシウムは腸管内の水分量を増加させて便を柔らかくし、排便を促進する作用もあります。
○胃液分泌抑制薬 H2ブロッカー(エッチツーブロッカー):タガメット、ガスター、ザンタック、アルタット、アシノンなど プロトンポンプ阻害薬: オメプラール、パリエット、タケプロンなど
制酸薬とは異なり、胃液の分泌そのものを抑える薬です。消化性潰瘍治療薬の最も代表的な薬がH2ブロッカーです。日本語では「H2受容体拮抗剤」といいます。“H”とはヒスタミンのことです。ヒスタミンとは胃酸の分泌を促進する物質で、これが胃壁の中にあるH2受容体という場所にくっついて胃酸の分泌を促します。H2ブロッカーは、ヒスタミンのかわりに、このH2受容体にはまりこんで胃酸分泌の命令系統を遮断し、胃酸分泌をストップさせてしまいます。ただ、H2ブロッカーはニコチンに弱いので、せっかく薬を飲んで胃酸を抑えても、煙草を吸うと、2時間ほどで薬は追い出されてしまいますから煙草は控えて下さい。この薬は、非常に効果的な薬なので、自覚症状(胃痛など)は比較的早期に消失するすることが多いのですが、問題点としては、再発しやすいことが挙げられるので症状が消失しても一定期間は服用を継続することが必要です。また、この薬の登場によって消化性潰瘍治療は大きな進展をもたらしたという、画期的な薬でもあります。以前は医者から処方してもらわないと手に入れることができませんでしたが、規制緩和により一般の薬局でも購入できるようになりました。
この分類で最も新しい薬がプロトンポンプ阻害薬と呼ばれる薬で、胃潰瘍、十二指腸潰瘍の薬としては、最も強力なものです。胃酸を強力に押さえることによって潰瘍を治す薬で、明らかに潰瘍が存在する場合だけにしか使いません。また保険診療上、連続して8週間以上投与できないという制約もあります。逆流性食道炎といって、胸の下のほうが痛くなったり、むねやけがしたり酸っぱいものが上がってきたりする病気が、最近増えてきました。プロトンポンプ阻害薬は、この逆流性食道炎にも非常によく効く薬です。この薬は1日1回食後の服用が原則です。
○胃粘膜保護薬 アズノール、アルサルミン、アルロイドG、ウルグート、ガストローム、ケルナック、セルベックス、ノイエル、プロマック、マーズレンS、ムコスタなど
出すぎた胃液が胃の粘膜を傷つけないよう保護したり、傷ついた部分を修復する作用があります。
○鎮痙薬 ブスコパン、コリオパンなど
消化管は副交感神経という自律神経の働きにより運動しています。この副交感神経を抑制することにより、消化管の過剰な運動(けいれん)を止め、痛みをやわらげます。
○消化管運動調整薬 セレキノン、ガナトン、ナウゼリンなど
不規則になっている胃や腸の運動を調節し、規則的な収縮運動を改善することにより、痛み、吐き気、ゲップ、食欲不振などの症状を抑えます。
○胃粘膜局所麻酔薬 ストロカインなど
胃腸の粘膜に作用して、その表面を麻痺させ痛みなどの自覚症状をとります。
市販の胃薬は、これらの作用をもつ薬が複数組み合わされています。また、医者から処方される場合も数種類が組み合わされることが多いようです。この分類に関係なく「胃腸薬」の名が使われているものもあるので、薬剤師のアドバイスを受けることが望ましいでしょう。
その際、すでに病院にかかっていたり、薬を飲んでいるときは、注意が必要なこともありますので、前もって伝えましょう。
症状がひどいときや長びくとき、他の症状をともなったりする場合には、重大な病気の前兆かもしれません。市販の胃腸薬を漫然と飲みつづけるのではなく、病院に行くことをおすすめします。
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